hituziのブログじゃがー

あべ・やすし。最近は ツイッターばー かきょーる。

ことば

「漢字の筆順をめぐって―学校教育を批判する」

部首って、なあに。 - hituziのブログじゃがー うえの記事は、おまけ程度のものでしたが、おゆるしください。つぎのような文章を サイトにのせましたので、ご紹介します。 漢字の筆順をめぐって―学校教育を批判する 世間は 3連休らしいのに 土曜日しか やす…

部首って、なあに。

わたしは「正しい」という ことばに 敏感なのです。社会言語学の名著に『「正しさ」への問い―批判的社会言語学の試み』三元社というものが ありますが、まさに! それが社会言語学の使命だよ!と おもってしまいます。 ほかにも、たとえば安田敏朗(やすだ・…

独裁の規範を こえて。

規範は ふたつに分類できると おもいます。ひとつは、できあいの規範。もうひとつは、つくられつつある規範。 いいかえると、独裁の規範と、民主主義的な規範。 独裁の規範は、日常的ファシズムによって、社会の すみずみまで いきとどいています。そして、…

ヤマダカント「ありがたられ効果」

「ありがたい」ということ。 - hituziのブログじゃがー うえの記事は、あたえることには 意識的。うばいとることには 無自覚。 - hituziのブログじゃがー の 続編として かいたものですが、ひとつ理論的 背景が あります。それは、「ありがたい」ということ…

「ありがたい」ということ。

きょうは、ふたつの「ありがたさ」について。 集団主義をこえて、世界をいきる - hituziのブログじゃがー うえの記事で、定住朝鮮人の かたの つぎのような ご発言を 紹介しました。 韓国に いって同胞(在日)だと いうと、なんだ ことばも しゃべれないの…

ことばの平等を めざして。

あのー、韓国でも 2003年に『韓国語が なくなるとしたら』って本が。 - hituziのブログじゃがー 問題を 解決するのは、「なにか」が 幻想であると指摘することでは ない。なんであれ、それが 幻想だと指摘し、固定観念を ひっくりかえすことは、ほんのスター…

あのー、韓国でも 2003年に『韓国語が なくなるとしたら』って本が。

シ・ヂョンゴンほか 2003 『韓国語が なくなるとしたら―2023年、英語植民地 大韓民国を いく』ハンギョレ新聞社。 写真に うつっているのは 友人の やすえさんです。手に『韓国語が なくなるとしたら』という本を もっています。韓国に いくたびに、たくさん…

「非健常者として、健常を問う」

こぼれおちたのは、異性愛か。それとも同性愛か。 - hituziのブログじゃがー うえの記事で、ハン・チェユン 2003 「ある非異性愛者、異性愛を問う」『当代批評』夏号(22号)、352-365(朝鮮語)という文章を 紹介しました。 そこで 紹介したように、ハンさ…

みんな ちゃうし、みんな おかしゅーて わやくそじゃ。せーで えーが。

ちがうんじゃて。なんに してもなあ。いっしょの もんやこ、ありゃ しません。ぜんぶ、いっしょの よーに みえても、ぜんぜん ちゃうもんなんじゃ。 せーでなあ。ぜんぜん ちゃうもんじゃあ ゆーても、そねーに ちゃうもんでも ねんじゃ。にとるよーで ちゃ…

情報アクセス権。

弱視者の読書権を めぐって。 - hituziのブログじゃがー うえの記事に「読書権」という表現では つたわりにくいのではないかという コメントを いただきました。おっしゃるとおりで、より適切な表現は「情報アクセス権」だと おもいます。もちろん、情報に …

弱視者の読書権を めぐって。

「視覚障害」と きいて、あなたは なにを 連想するだろうか。 目が みえない 点字 白杖(はくじょう) おそらく、うえの みっつは 違和感なく 感じられるのではないだろうか。ほとんど、「視覚障害者といえば点字」というイメージが できあがってしまってい…

読者アンケート。

例えばの話だ。このブログをよく読んでいる皆さん。私は普段日本語を書くとき漢字の少ない文章を書いています。それが突然漢字が増えたらどうでしょう。どれほど違和感があるのか。試してみたい。 私は、ここまでまだ少ししか書いていないが、すでに異変を感…

「社会言語学 文献目録」

わたしのサイト:あべ・やすしのページに、「社会言語学 文献目録」を あげました。まだまだ目録と いえるほどのものではありませんが、よろしく ごらんください。 なお、PDFなどの形式でウェブで全文公開されているものだけに しぼっています。PDFは なにか…

「識字運動をかんがえる」

いまから4年まえの 2004年に かいた論文に、「文字のよみかきをめぐる差別(1)―識字運動をかんがえる」『人権21―調査と研究』8月号、35-42 というのがあります。みじかい文章ですので サイトに掲載することにしました。いくつか加筆修正してあります。 「識…

匿名と実名(責任ある発言にむけて)。

匿名は、「とくめい」と よみます。自分の なまえを ふせることです。 ウェブ上において「匿名で発言すること」を 批判する ひとが います。ブログを かいている有名人が そういうことを いったりしている気がします。 「実名で発言しなさい」という議論を …

朝鮮語への招待

ちょうせんご(朝鮮語)を まなびたい。けど、テキストが あまりに おおくて、どの教材を つかえば いいのか わからない。そんな あなたのために! まず、朝鮮語と むきあってみるために 参考になる本や論文。 梶井陟(かじい・のぼる)『朝鮮語を考える』(as…

英語って、イングランドの ことばなんだぜ。

英語の「英」って字はイングランドの「イン」なのでした。ペキン語で「英」の字は「イン」って よむのです。英語って、「イングランドの ことば」なんだぜ。 意味が わからないよね。なんで強制的に、「英語を べんきょうしよう」ってことになってるんだろう…

自閉症(「空気がよめない」という説明について)。

自閉者は、「空気がよめない」、「よみにくい」と説明されることがある。ある意味で、そのとおりだと おもう。だが、「空気がよめない」と きいただけで、それが どういうことなのか、つたわるはずはない。 自閉者は「空気がよめない」のだと説明する ひとは…

ワープロばんざい

きょうは、わたしの卒論の一部をご紹介します。 「現代日本における「識字」のイデオロギーと漢字不可欠論」から「3.1.3. エリートのためのシステム−必然的な「おちこぼれ」」です。こまかな表記だけ訂正しましたが、あとは原文のままです。卒論の全文をよみ…

「吃音者宣言」(1976年)

吃音は「きつおん」、吃るは「どもる」と よみます。 吃音者宣言 言友会 - ウィキペディア リンク先の文章を、ぜひ よんでください。はなしは それからです。 参考になる本 伊藤伸二(いとう・しんじ)1977年『吃音者宣言―言友会運動十年』 伊藤伸二 1999年…

「識字のユニバーサルデザインにむけて」

6月に研究会で発表した内容をあべ・やすしのページに掲載しました。 「識字のユニバーサルデザインにむけて―表記改革と文字情報サービスをめぐって」です。 研究会というのは、情報弱者のかかえる諸問題の発見とメディアのユニバーサル・デザインのための基…

ここまでの議論を整理する。

川本美彦(かわもと・よしひこ)は、ユニバーサルデザインにたいする「きわめて多様なニーズを一つのやり方で解決することは不可能である、という批判」(かわもと2006:106-107)にたいして、つぎのように反論している。 一つのやり方で解決するなどとは、誰…

よみやすさって、なんだろう

漢字の すくない日本語の文章を かいていると、すぐに よみにくいという反応が かえってきます。はたして、よみやすいって どういうことだろう。きょうのテーマは、「よみやすさ」です。 日本語学/日本語教育の研究者であるシュテファン・カイザーさんの「…

「日本語を わかちがきする会」

7月4日のわかちがきは、発明されたものだ。という記事には、たくさんの反響を いただきました。 ブックマークも、たくさん いただいています(はてなブックマーク - わかちがきは、発明されたものだ。 - hituziのブログじゃがー)。 日本語分かち書き推進委…

わかちがきは、発明されたものだ。

I am a student. ああ、英語を かくのは いやなものです。「アイ アム ア ステューデント」。「わたし は 学生 です」。ってことですね。言語音は、連続しているもので、アイとアムとアとステューデントの間に、音のきれめが くっきりあるわけではありません…

「工夫」の意味って なんだろう

これは日本語のブログですから、読者の みなさんは「工夫」と かけば「くふう」と よまれることでしょう。 けど、ペキン語が よめるひとは「工夫」を「コンフ(gong fu)」と よむことも できますよね。 朝鮮語では「工夫」を「コンブ」と よみます。 「工夫…

歴史的な文脈

わたしは このブログで いろんなことを かいています。で、それを読者の みなさんは よんでいる。 けど、わたしが かいてることなんて、これまでの議論を まきかえすか、ふりかえるか、ちょっと つけたすか、その程度のことだと おもうんです。 わたしが か…

「世界に一つだけの花」に手話コーラスをつける政治性

槇原 敬之(まきはら のりゆき)さんが作詞・作曲・編曲した「世界に一つだけの花」(リンク先はウィキペディア)。あの曲ね、わりと すきですよ。あの曲の歌詞は すばらしいという視点にたって、以下のとおり作文します。 手話コーラスとは、なんでしょうか…

文字に こだわりつつ、こだわらない

わたしは日本語表記の問題と識字イデオロギーの問題を 研究テーマにしています。 日本語表記の問題というのは、議論の内容はともかく 意味あいは わかるとして、識字イデオロギーって なんでしょうか。そもそも、識字って ことばは、あんまり日常生活では つ…

漢字を おしえるときの参考に

「だれかに、漢字を おしえる」。そういうことも ありますよね。そのとき、自分の中の指針と いいますか、方針というのが あれば いいですよね。さて、どうしましょうか。 そんなとき 参考にしていただきたいのが、『バツをつけない漢字指導』という本です。…