hituziのブログじゃがー

あべ・やすし。最近は ツイッターばー かきょーる。

国籍差別/民族差別を なくすための読書案内。

 わたしが問題にしたいのは、「「日本人(ヤマト人/和人)」であること」ではない。問題は、属性にあるのではない。どのように行動するのかが とわれるべきだ。


 日本社会において「民族的な多数派」に「属しているだけ」で批判されるべきではない。だが、この社会に民族差別を のこしているなら、その制度を なおさないといけない。差別制度によって、自分が結果的に得をしているなら、なにを しているわけでもなくても、差別制度に よいしょされた生活をしている。差別を 再生産していると いっても いい。その状況で、「わたしは なにを するのか」ということ。どのように ふるまうのか、ということ。


 たとえば天皇制は、戸籍制度とセットになって日本社会で生活している ひとたちを しばっている。『非婚の親と婚外子』という本で問題にされているのは、婚外子への制度上の差別だ。
 戸籍制度は、性別二元論と異性愛主義によって性的少数派を 無視しながら抑圧している。夫婦別姓すら みとめられていない。


 こうした現実の制度にたいして、同調するのか、たたかうのか。




 日本社会を、根本的に といなおすために。問題の全体像を みすえて。差別制度を ひっくりかえす。


 そのための読書案内です。


 『在日外国人 新版』『在日韓国・朝鮮人』は出発点として。


 日本社会の問題を かんがえるに、『増補新版 イデオロギーとしての「日本」』を こえる本はない。問題の全体像を とらえるために必要な本。


 移住労働者について かんがえるなら『顔の見えない定住化』は おさえておくべき本。
 『外国人の定住と日本語教育 増補版』は文献案内として活用したい。


 『ブエノス・ディアス、ニッポン』、『無国籍』、『忘れられた人々 日本の「無国籍」者』は国籍差別を かんがえるなら、ぜひ よんでほしい。無国籍ネットワークにも注目してください。
 『近代日本の植民地統治における国籍と戸籍―満洲・朝鮮・台湾』という本が もうすぐでるようだ。朝鮮人差別について。 - hituziのブログじゃがーを よんでおけば、理解しやすくなるだろう。『〈日本人〉の境界』のような労作に しあがっているかもしれない。


 『北朝鮮へのエクソダス』を よんでみれば、日本政府が ずっと排外政策を とってきたことが よく わかる。


 『外国人学校中公新書は、日本政府が外国人学校を どのように位置づけてきたかについて、くわしく しることができる。この本を てもとに おいて参照しながら日本の差別政策に反対していきたい。
 『日本の中の外国人学校』も、日本政府による朝鮮学校弾圧の歴史、外国人学校への差別制度についてくわしく解説されている。差別解消のために なにが必要かについても提言している。
 『外国人の子どもの不就学』は、日本での「学校における排除」と「学校からの排除」を 批判している。


 排外主義の問題だけでなく、同化主義の問題も解決していかなくてはいけない。『沖縄の方言札』、『方言札』、『無意識の植民地主義』、『朝鮮民衆と「皇民化」政策』、『台湾の「皇民化」教育』、『「同化」の同床異夢』を あげておく。


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