hituziのブログじゃがー

あべ・やすし。最近は ツイッターばー かきょーる。

「毎日 うんこ」ですって?

 わたしは うんこと なかよくやってます。たくさんの うんこ。いろんな うんこ。ひとは たべたら、うんこが でます。

 ケア労働について ブログを かかれておられる id:sugitasyunsukeさんの記事です。


青い芝の有名な言葉に「寝たっきりの重症者がオムツを変えて貰う時、腰をうかせようと一生懸命やることがその人にとって即ち重労働としてみられるべきなのです」というのがあるけど、介助者にとっては時に「黙って他人のうんこの臭いを嗅ぐのも重労働」かもしれないのだ。そういうことを、すこし、思い出してみるのもいい。
 そうですねー。わたしなどは、はなづまりなので、だいぶん 得を しているのかもしれません。うんこのケアは、けっこう たのしいです。
 はなづまりって、基本的に 睡眠が あさくなって、昼間に ねむたくなることが あったりして、注意力が あまりないというところが あります。ほんまですよ! とある障害学研究者さんと はなづまりについて メールを やりとりしたときに、みょうに 納得していただいたことが あります。いねむりして、なにが わるいんじゃーーー。


 さて、うんこについて。


 ご紹介するのは、つぎの2冊です。

 『ちいさい・おおきい・よわい・つよい』という雑誌を ごぞんじの ひとは、おふたりの 名前に ご記憶が あるかもしれません。すてきな お医者さんです。『ちいさい・おおきい・よわい・つよい』50号は、「うんち おしっこ」の特集だそうです。


 まず、『子どもの健康診断を考える』の「子どものからだを見る目がおかしい」を よんでみます。「うんこに○や×をつけるなんて」という項目が あります。まず、山田さんの見解を みてみましょう。


 わたしたち小児科医は小児医学を学ぶ際に「うんこの取り扱い」について教育を受けます。なぜこのような教育を受けるかと言いますと、赤ちゃんのうんこについて神経をとがらせるお母さんがとても多いからです。
…中略…
 少しやわらかいといっては病院に行き、色が少し変だといっては病院にかけこむようなお母さんに対して、「赤ちゃんのうんこはいろいろなのが当たり前ですよ。うんこの形や色が多少変でも、二、三日うんこが出なくても赤ちゃんが機嫌がよく食欲も十分ならなにも気にすることはありません。赤ちゃんを育てるのであってうんこを育てるのではありませんからね」といってあげるのが適切な指導だと、先輩から教えられたものです。
(31ページ)


 なんと いいますか、まなざしが やさしいですね。すてきです。


 そんな山田さんは、「排便教育」なるものに びっくりし、そして なげいておられます。山田さんは 最初、毛利子来(もうり・たねき)さんから「排便教育」の はなしを きいたそうです。


「東京のある小学校では、毎日、朝にうんこが出たか出なかったかを調べさせているんだよ。おまけに、うんこの色、つや、匂いなどについても観察させ、いいうんこが出れば○、わるいうんこが出たり、あるいはまったく便が出なかったりする場合は×をつけさせる。ずうっと○がつづくと排便優秀賞って賞が与えられるんだからねえ」と毛利さんがため息まじりに話すのを聞いて、わたしはまさか! と思いました。
(30ページ)

…排便教育というものの中では、「うんこは毎日出るのが正常で、そうではないうんこは異常である」とし、さらに「毎日出ても、それだけで良いとはいえない。形やつやの良いうんこでなければいけない」といわれるのです。
(32ページ)


 いやですね、これは。でも、みなさん ちょっと おもいだしてみてください。これって、記憶に ありませんか。学校時代、こんなこと いわれてませんでした? わたしは、なんか おぼえてますね。「うんこは 毎日だしたほうが いい」「うんこは、水に うかんだほうが いい」。

 山田さんの見解を さらに ひいておきます。


…わたしたちの生活習慣やからだの状態について、一つの「正常な基準」をつくり、だれもがその基準どおりになるように無理矢理誘導するというのは危険なことではないでしょうか。
(36ページ)

 排便という行為を理解するには、胃や腸など消化器の解剖学、消化や吸収といった現象の生理学などの基礎知識が必要ですが、そうした知識を詳しく教えないまま、「排便は一日一回あるのが普通だ。そうでないととんでもないことになる」といった荒っぽい理由で、子どもたちがすべて一日一便になるよう強制するのは、松田道雄(まつだ・みちお)さんがいっておられるように、「ファシズム」なのではないでしょうか。
(37ページ)


 こころから共感します。おっしゃるとおりだと おもいます。


 つぎに、『子育ての社会学』の「排便教育の嘘」を みてみます。


「一日一回排便しないと、便は宿便となって残り、そこから有毒ガスが出て、脳を始め全身に悪影響をおよぼす」。この理論は、少し常識的な人なら誰でもおかしくて吹き出す話ですが、人に教える立場の人で信じている人が少なくないのですから不思議です。
(227-228ページ)


 ああああああああああ!! なんか、記憶に ありますよ。「宿便」が どうだとか。


 学校というところは、いま ふりかえってみると、ほんとうに むちゃくちゃなところです。びっくりします。意味が わからないです。でも、お医者さんに いわれてみないと、わからないですよ。うんこのことなんて。「宿便というようなものは存在しませんし、有毒ガスが出るということはありません」(228ページ)。よかったね!!! うそっぱちだったよ!!!


 石川さんによると、「人間の排便のリズムというのは、一日数回から一週間に一回くらいと、とても個人差の大きいものです」ということです(228ページ)。「それを、一律に一日一回、朝、と決めつけるのはとても危険なことです」ということです(228ページ)。


 ちょっと なきそうになります。ああ、よかった。ほんまに よかった。これが お医者さんの いうことやで。ほんまに。


 ふざけるな!!! 排便教育!