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「ともに地域で暮らしたい」心神喪失者等医療観察法に反対する全国の集い in 京都。

 2010年7月25日の日曜日に、集会があります。

にちじ:2010年 7月25日(日)午後1時から4時
場所:京都府部落解放センター(京都市北区小山下総町5-2)
交通:京都市営地下鉄 烏丸線(からすません) 鞍馬口駅(くらまぐちえき)
資料代:500円
くわしい案内:「ともに地域で暮らしたい」 心神喪失者等医観察法に反対する全国の集い in 京都 | 全国「精神病」者集団



 『カッコーの巣の上で』というアメリカの映画を みたことがあるでしょうか。とても刺激的な映画で、印象的な場面が いくつも あります。そのひとつを ちょっと かいてみます。


 主人公は刑務所が いやで、精神病院に はいってきた。強制労働が いやだったからだ。主人公は、病院の看護師やスタッフに反抗しながら自由に すごそうとしてきた。だが、あるとき病院のスタッフに「いつ退院するかは 病院が きめる」ということを きかされ、ショックをうける。


 もうひとつ映画のはなしをすれば、『めぐりあう時間たち』でヴァージニア・ウルフと夫が駅のホームでする やりとり。患者の権利。選択の自由。


 

 医療観察法は、なんのためにあるのだろうか。「医療観察法に反対する全国の集い」の「主意書」を 引用します。

 地域で暮らしている精神障害者の皆さん。またその暮らしをともにし、サポートし関心を持つ皆さん。


 昨年度、厚労省精神障害者施策推進の予算は265億円でした。そのうち「医療観察法」に対して、220億円が費やされました。他方で7万人以上といわれている社会的入院者(受け皿があれば退院できる人)のための予算はわずか17億円でした。精神障害者の予算のほとんどが閉じこめのために使われて、退院と地域生活のための予算はあまりにも少なすぎます。


 もし、地域で暮らすためにこの220億円が使われたら、私たちは地域どんな夢を作り出すことができるでしょうか。どれだけの人たちを病院から地域へと迎え、ともに暮らすことが出来るでしょうか。


 いわゆる医療観察法心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者への医療および観察等に関する法律)は、2001年の大阪池田小学校事件をきっかけに、小泉内閣時の2003年、多くの反対の中強行採決されました。
 精神障害者の「再犯のおそれ」を理由に閉じこめることを目的としたこの法案は、国会審議の中で、「再犯予測は不可能」と厳しく批判されたため、法の文言を変えて通されました。しかし「再犯の予測」が法の根底にある事に変わりはありません。


 この法律には、次のような問題があります。
(1) 医療観察法は、精神障害者への偏見や差別に基づいており、その存続は偏見や差別をさらに助長しています。
(2) 医療観察法は、医療と社会復帰の名の下で、誰にも予測できない「再犯のおそれ」を理由に対象者を収容し、管理し続けています。
(3) 法制定時には対象者に対して手厚い医療を提供するとされていましたが、実際には政省令を乱発して、貧しい水準の一般精神科病院に対象者が収容される事態となっています。医療観察法は実質的に破綻しています。
(4) 医療観察法は「鑑定入院」「入院処遇」「通院処遇」と時間と空間をぶつ切りして保安管理の下に留め置き、医療と福祉で大切な信頼関係の成立を妨げています。
(5) 法制定時、精神保健医療福祉改革と合わせ「車の両輪」とすると約束され、発足した医療観察法ですが、「閉じ込め」中心の貧しい精神科医療を改革するどころか、医療観察法のみに膨大な財政が投入され 精神科医療・地域福祉を破壊しています。
(6) 医療観察法は、日本国憲法、近代刑法の原則、障害者権利条約などに抵触しています。法の解釈・運用や条文修正によってこれを解消することは不可能です。


 私たちが望むのは、強制された特殊な精神医療ではなく、身近で誰もが安心して当たり前に利用できる精神医療です。
 そして地域で夢を持って障害者が暮らせる福祉です。すべての障害者が、いかなる状況にあっても地域で暮らせる福祉です。


 今年2010年は、心神喪失者等医療観察法の見直しの年とされています。
 私たちは、この年を迎えるにあたり、法廃絶の機会にするべく「心神喪失者等医療観察法反対全国の集い in 京都」を来る7月25日に開催します。
 「障がい者制度改革推進会議」メンバー、関口明彦さんを招いてのライブトーク、各地からの声、フォークグループ「ハルシオン」ライブなど当事者中心にプログラムを盛り込み、充実したイベントを目指しています。
 どうぞ、ご理解、ご協力、ご賛同の程、心よりお願い申し上げます。


2010年6月


 精神病院だけに とじこめるのではなく、地域で生活しながら精神医療を 利用できるようにするべきだ。


 訪問看護の充実を。「在宅精神医療」を あたりまえのものにしよう。


 人間を しばりつける法律は いらない。


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