hituziのブログじゃがー

あべ・やすし。最近は ツイッターばー かきょーる。

ダビッド・ベー『大発作―てんかんをめぐる家族の物語』

 フランスのマンガです。ダビッド・ベーさんは けっこう有名なマンガ作家らしいです。


 おおきな本で、400ページちかくある。白黒の世界で、主人公には てんかん発作のある あにと、いもうとが いる。主人公が作者本人で、家族のことを かいている。おさないころから、あにの発作を 治療しようと、あらゆる医療や民間療法、宗教に たすけを もとめる。ほんとうに、ふりまわされている。てんかんが なおれば、どんなに いいだろうという きもちに。そういった感情を ぬぐいさることが できるまでには、時間が かかったのでした。てんかんを なくすことは できないでしょう。けれども、医療の ちからで てんかんのまま、うまいこと発作と つきあっていけるように することは できる。それは むしろ社会のありかたに左右されるものだ。医療だけに たよらざるを えないということは、てんかんにたいする 社会のまなざしが、つめたすぎるということなのだ。


 てんかん発作は、ひとそれぞれ ちがうし、おなじ ひとでも、発作ごとにも ちがうものだ。みてみないことには わかりづらい。


 主人公は 内向的というか、内省的で、自分の世界を もっている。それを 絵で 表現するのだった。


 このマンガは、とくに おおきな もりあがりを みせるわけでもない。けれども、ページを めくっているうちに、そろそろ よみおわりそうなのに 気づいたとき、さみしく感じられた。もう おわっちゃうのか。もっと よみたい。まだ おわらないでほしい…。


 そんなふうに 感じたとき、作品に ひきこまれていたのが わかる。3990円もするので、図書館で どうぞ。