2010年 3月に でた本に『外国人をめぐる生活と医療』というブックレットがある。ほかにも いくつか本がある。手もとにある本と検索して みつけた本を まとめてみる。あたらしいものから ならべる。
- 難民支援協会編 2010 『外国人をめぐる生活と医療―難民たちが地域で健康に暮らすために』現代人文社
- 山村淳平(やまむら・じゅんぺい) 2010 『難民への旅』現代企画室(「なにが外国人医療を貧しくさせるのか」200-214ページ)
- 西村明夫(にしむら・あきお) 2009 『疑問・難問を解決! 外国人診療ガイド』メジカルビュー社
- 移住労働者と連帯する全国ネットワーク 編 2009 『多民族・多文化共生社会のこれから―NGOからの政策提言〈2009年改訂版〉』移住労働者と連帯する全国ネットワーク(第7章「医療と社会保障」)
- 外国人医療・生活ネットワーク編 2006 『講座 外国人の医療と福祉―NGOの実践事例に学ぶ』現代人文社・大学図書
- 小林米幸(こばやし・よねゆき) 2006 『外国人患者への外来対応マニュアル―医師・看護師・コメディカルに役立つ』永井書店
- 外国人医療・生活ネットワーク 2004 『まるわかり外国人医療―これであなたも六法いらず』移住労働者と連帯する全国ネットワーク
- 小林米幸(こばやし・よねゆき) 2002 『外国人患者診療・看護ガイド』エルゼビア・ジャパン
医者の視点によるもの、NGOの とりくみについてのものの2種類がある。
なまえは「入国者管理センター」、じっさいは「外国人収容所」の「入管センター」は、とじこめられることによるストレスと不安、ずさんな医療によって、被収容者を おいつめ、からだも こころも ぼろぼろにしている。
ねむれない、足が いたい、頭が いたい、おしっこが でない、生理が とまった、目が いたい…。
在留資格? そういうものが ないからといって、人間を どこまで くるしめるのか。
「仮放免(かりほうめん)」で自由になっても、「就労できない」「国民健康保険に加入できない」。再収容されることもある。
そういった現実のなかで、いのちを 保障するための活動がある。
そのほか 関連する本を いくつか。
- 移住労働者と連帯する全国ネットワーク編 2010 『外国人相談窓口案内』現代人文社・大学図書
- 外国人人権法連絡会 編 2010 『外国人・民族マイノリティ人権白書2010』明石書店
- 水野真木子(みずの・まきこ) 2008 『コミュニティー通訳入門―多言語社会を迎えて言葉の壁にどう向き合うか…暮らしの中の通訳』大阪教育図書
- 連 利博(むらじ・としひろ) 2007 『医療通訳入門』松柏社
- 多文化共生センターきょうと編 2012 『改訂版 医療通訳の実学・実技・実践―通訳者のためのトレーニング・ガイド』多文化共生センターきょうと
わたしの研究分野(社会言語学)でも、言語権やコミュニティ通訳という視点から「外国人」の医療が注目されるようになってきた。重要なのは、たんに「ことばの問題」を とりあげるだけでなく、不安定な状態におかれた「外国人」の生活、社会保障を かんがえることだと おもう。
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