ひさしぶりに『「非国民」手帖』(『噂の真相』匿名コラム「撃」の単行本)をよみかえす。ぎくっとする部分が あちこち あれこれ。ひさびさに ものをかんがえた。
現実をまえにして、自分の無力をなげく、ということは だれにでも あるものだ。しかしだ。無力で なにが わるいのだろう。たとえばだ。なにかの社会問題を自分ひとりで解決できたとしよう。それって、すっごい権力ですよ。とてつもない権力。それって、一番 嫌悪してきたものじゃないのか? ファシズムに対抗したいなら、「劇的な」変化や変革は のぞまないことだ。ささやかで いい。あんまりにも でかいものをみているから、ふとした変化にも気づけない。でもね。ひとりの力、影響力って ばかにならないよ。信じていいんだ。「たったひとりの ささやかな力」を。坂口安吾(さかぐち・あんご)に「チッポケな斧」ってエッセイがある。だれも しらないような文章だけど、どっこい わたしは よみかえす。
無力で まったく かまわないし、すこしも無力なんかじゃないんだ。
グーグル:「無力なんかじゃない」