中年層におすすめする韓国コンテンツ

「アイドル」とか『愛の不時着』とかではない韓国コンテンツについて。もちろん「中年層」でなくてもたのしめるものばかりをご紹介。

ドラマ

むかしから韓国ドラマがすきでなかった（映画はすきでしたよ）。感情表現が過剰なセリフまわしが苦手だった。2014年の『ミセン』というドラマを数年前にみた。すばらしい力作でおどろいた。内容は新入社員と先輩たちの奮闘ドラマ。「間接広告」というものに気づいたのも、そのころ。ドラマの作中に広告を「さりげなく」さしこむというもの。マキシムのコーヒーとか。高麗人参エキスとか。ファーストフードのサブウェイとか。ダイソンのドライヤーとか。韓国ではテレビドラマの途中にCMがさしこまれることがない。むかしからそうだ。そんなこともあり、最近は間接広告というのが一般的になっている。ちょっと目ざわりだったりもする。

『ミセン』のようなドラマは韓国では「人生ドラマ」とよばれている。なので、ああいう作風のドラマがみたければ、「人生ドラマ」で検索すればいくらでもでてくる。

たとえば。

リアルな警察ドラマの『ライブ』（2018年）。警察学校から「地区隊」での勤務内容まで。「尊厳死」の場面がでてきておどろいたが、2018年に「尊厳死法」が制定されていた。韓国は法律がどんどんできる。わたしは「尊厳死」なるものに反対だ。

『賢い監房生活（刑務所のルールブック）』（2017年）。みなさん演技がすばらしいのだけど、演劇畑の役者さんがほとんどだった様子。登場人物の魅力にはまる作品。

『ミセン』の中年バージョン的な『私のおじさん』（2018年）。家族と幼なじみだけがすべてのおじさんたち、といえばつまらない内容におもえそうだけれども。夫婦げんかで妻が夫に反撃したときのセリフが印象的（「뭐 하냐고 물어보면 식구들이랑 밥 먹는다고.. 식구들이랑 밥 먹는다는 말이 나와? 나는 거기에 없는데.」）。感情をためこんでしまう主人公（おじさん）と、おじさんのいろんな本心をこっそりきいてしまう、もうひとりの主人公と。暴力的な場面もあるので、しんどいかも。

『秘密の森』（シーズン1は2017年、シーズン2は2020年）。むだのないサスペンス。検察もの。シーズン2をみていて、韓国の警察には令状請求権がないことをしる。そうなのか。つまり、検察がつよいということ。恋愛要素がないのが魅力。くりかえしみたい。

『みんなの嘘』（2019年）。サスペンス。環境問題。『秘密の森』があまりにもすばらしかったので、にたようなものをみたくなってえらんだ。『秘密の森』のほうがすきだけど、まあわるくない。

『最高の離婚』（2018年）。日本のやつのほうがすきかな。しかし、ペ・ドゥナさんがすばらしい。ペ・ドゥナさんは『秘密の森』にもでてるけど、『麻薬王』（2018年、映画）の役柄もよかった。

『シグナル』（2016年）。まあまあかな。

さて、うえにあげた韓国ドラマは、tvNというチャンネル制作のもの。うえにあげていないものでも、大ヒット作はtvNのものばかり。「韓国ドラマ」のイメージと作風をぬりかえたのが、tvNだったのだ。そうか。いいんだけど、tvNのドラマにはまると、「マキシムのコーヒーとか。高麗人参エキスとか。ファーストフードのサブウェイとか。ダイソンのドライヤーとか」をみつづけることになる。いいけどさ。

https://namu.wiki/w/tvN/프로그램%20목록

訂正と追記：うえにあげたドラマ、tvNじゃないのもあった。『みんなの嘘』と『最高の離婚』はちがう。ただ、『みんなの嘘』はスタジオドラゴン（스튜디오드래곤）制作。このスタジオドラゴンも、注目のキーワードで、tvN放映のヒット作の多くはスタジオドラゴンによるもの（制作／企画）。
もうひとつ注目したいのは、キム・ウォンソクさんが監督・脚本・演出している作品。ヒットを連発している様子。『私のおじさん』をみて『ミセン』をおもいだしたのも、キム・ウォンソクさんつながりだった。

映画

映画は、紹介するまでもない。名作はたくさんある。すこしだけ。

『26年』（2012年）。よくこんな映画つくったよね？あっけにとられる。すごい。圧巻。
『カート（明日へ）』（2014年）。労働運動。
『国選弁護人ユン・ジンウォン』（2016年）。
『ザ・キング』（2018年）。検察もの。

2018年だったか、韓国にいったときネットフリックスをひらいたら、韓国版のネットフリックスが視聴できた。『鬼郷』（2016年）と『弁護人』（2013年）をみた。グローバル展開しているサービスは、海外旅行中もたのしめる。そうか。ちなみに、アマゾンのプライムビデオの場合、アマゾンオリジナルの作品だけが視聴できた。

音楽

中年におすすめの音楽は、キム・グァンソク（김광석）、チャウリム（자우림）、チャン・ピルスン（장필순）、コッタジ（꽃다지）、チェ・ハンソク（최항석과 부기몬스터）である。

チャウリムのボーカルのキム・ユナ（김윤아）さんはソロでも活動している。

ユーチューブに「オンステージ（온스테이지）」というチャンネルがあり、いろんなバンドや歌手のスタジオライブ映像がある。キム・グァンソクさんは1996年になくなっているので、オンステージにはないですが。

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教養番組チャンネル

セバシ（세바시 (세상을 바꾸는 시간15분)）。TEDのような講演があれこれ。

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たまたまユーチューブでみつけた動画でしたが、このチャン・ヘヨン（장혜영）さんはわたしの友人たちともしたしいようで（障害者運動つながり）。ユーチューブチャンネルとツイッターをフォローしていた。2020年に正義党の比例候補になり、当選された。リュ・ホジョン（류호정）議員とともに、韓国社会をゆさぶる若手議員として、すでに大活躍している。

장혜영 - YouTube
류호정의 RYUTUBE - YouTube

PD手帳（PD수첩）。紹介するまでもない。ユーチューブで過去の放送分もみれたりする。

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ニュースタパ（뉴스타파）。独立メディア。イ・ミョンバク政権（2008-2013年）、パク・クネ政権（2013-2017年）の時期は、言論統制がひどかった。対抗言論として2012年に登場。毎回、動画の最後に故リ・ヨンヒ（리영희／李泳禧）さんのことばがながれる。「내 목숨을 걸어서라도 지키려고 한 것은 국가가 아니야, 그건 분명히, 소위 애국 이런 것이 아니야, 진실이야.」。
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