hituziのブログじゃがー

あべ・やすし。最近は ツイッターばー かきょーる。

システムとしての肉食を こえて。


いったい、肉で腹をみたすために、どれほど ゼータクなことをしているのでしょうか。肉の値段は、もっと たかくて いいはずです。それこそ、金もちだけが たべてれば いいんです。なんで肉がファーストフードに なりえるんですか。


 肉が いまのように やすいのは、ほとんどアメリカのおかげだと いっていい。アメリカが家畜のエサを 大量に つくってくれているからこそ、肉が やすくなるわけだ。アメリカは効率よく合理的にトウモロコシや大豆を 大量に つくっている。それを 日本は輸入している。


 何度も指摘してきたように、肉食はコストが かかる。それにもかかわらず、肉は やすい! おどろくほどだ。だから、肉を よく たべているひとは、一度くらいはアメリカにお礼を いってほしい。感謝してほしい。それがスジではないだろうか。


 わたしは もう、システムとしての肉食には魅力を 感じない。ウシ、ブタ、ニワトリは拒否する。積極的には、たべるつもりはない。だがそれでも、これまで おいしい肉を やすい値段で たべてきた。それも事実だ。それならアメリカに感謝するのがスジというものだ。アメリカよ、ありがとう。


 アメリカが だいっきらいな みなさんへ。アメリカが きらいな アナーキストの みなさん、サヨクの みなさん、あるいは反米保守の みなさん。それでもアメリカに感謝しましょう。一度くらいは感謝すべきです。おいしい肉の味の意味を かみしめるべきです。そして、味わったあと、アメリカに感謝することに どうしても むかついてくるなら、そんな みなさん! ベジタリアンの世界へ よーこそ!


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 わたしは やさしい。ほんとうです。アメリカが だいっきらいで、それでも肉が たべたいという みなさん。ご安心ください。あなたに ぴったりの本があります。ほんとうに すばらしい本です。最近よんだなかでも最高に おもしろかったです。感動しました。ぜひ おあいしたいと おもいました。まぜてほしいと おもいました。

 千松さんは「あとがき」で つぎのように かいています。


地球の裏側から輸入された食材がスーパーに並び、食品の偽装が蔓延[まんえん]するこの時代にあって、自分が暮らす土地で、他の動物を捕まえ、殺し、その肉を食べ、自分が生きていく。そのすべてに関して自分に責任があるということは、とても大変なことであると同時にとてもありがたいことだと思います。逆説的ですが、自分自身でその命を奪うからこそ、そのひとつひとつの命の大切さもわかるのが猟師だと思います。
(221-222ページ)


 千松さんは、猟銃による狩猟ではなく、「ワナ猟」「網猟」を しています。ワナで つかまえて、ころすという やりかたです。そして「血ぬき」などをして解体する。それを 料理して たべる。まさに、「そだてる、とってくる、さばく、火にかける、たべる」に かいたとおりのことを 実践されているのです。自然が そだてた動物を「とってきて、さばく」。すばらしいことだと おもいます。わたしは、この本を よんで 千松さんが だいすきになりました。わたしも狩猟免許を とって、いつの日か ごいっしょさせていただきたいと おもっています。

 うえの記事に 「一猟師」という かたから すばらしいコメントを いただきました。紹介させてください。


偶然読ませていただきました。ベジタリアンより少数派なのに肉食者の代表のようによく非難される猟師の一人です。
あなたのベジタリアン論は非常に柔軟で分かり合える気がしました。
なので、一つお願いがあります。家畜・家禽肉食と野生鳥獣肉食をわけて論じてもらえないでしょうか。
確かに家畜・家禽は育てるのに大量の植物と水を浪費し、世界の食糧問題を考えた場合にはもっと減らされる必要があると思います。


ただ、私どもが行っている狩猟によって捕獲された動物は自然界で勝手に再生産される植物を食べてそだったものであり、その肉を食べることは、決して農作物を食べることと比べて問題があるとは思えません。むしろ、農作物の方が燃料や水をたくさん消費するでしょう。


ですので、できましたら「肉食」とひとくくりに書くのをやめていただけるとありがたいです。


 うえのコメントに、わたしは つぎのように おへんじしました。


コメントありがとうございます! たべものについて いろいろ かいてきましたが、これまでで いちばん うれしいコメントです。


ご指摘いただいた点は、これから じゅうぶん注意していきたいと おもいます。狩猟という視点は、わたしも すこしだけ注目していました。またイノシシ たべたいなーとか そんなことを おもったりしていました。


「肉食」と ひとくくりにしていたことを、おわびします。コメントありがとうございました。

 ちなみに、イノシシ。「猟師の間ではドングリをたくさん食べているイノシシほどよい脂がのっておいしいと言われています」(119ページ)。これは グルメな ひとは うなづけるでしょう。そうです。スペインのイベリコブタはドングリで そだてているのです。イベリコブタはイタリア料理屋で修行していたときに たべました。おいしいですよ。イノシシも たべたことがありますが、ほんとうに おいしいです。シカも、おいしいそうです。そしてなにより、つぎの部分に注目してください。


 全国的にシカやイノシシは増加の傾向にあり、農作物への被害が深刻化しています。京都でとりわけ増えているのはイノシシよりもシカです。
(110ページ)


 システムとしての肉食を 拒否し、そして自然との つきあいとしての肉食を えらびとる。それが わたしのアナーキズムです。もはや、ベジタリアニズムを 自称するのは はばかられてしまいますが、これが いまの わたしの立場です(もちろん、それでも「わたしたちは、わたしも あなたもベジタリアンだ」)。


 そうそう。わすれていました。カルガモ農法のカモ! カモを ころして たべたいと おもいます。「肉食というシステム」を さまざまな角度から かんがえてきて、やっと たどりついたのは、ウシ、ブタ、ニワトリを できるかぎり拒否することであり、そして、シカ、イノシシ、カルガモを たべるということでした。いえいえ、もっと選択肢はあります。

  • 周達生(しゅう・たっせい)『カエルを釣る、カエルを食べる』平凡社新書

 カエルは 3回 たべたことがあります。おいしいです。ヘビも おいしいです! 大学生のころ、台湾人の ともだちが シマヘビを つかまえたことがありました。それを きいて、わたしは めちゃくちゃ興奮し、たべるの? たべよう! うちで たべよう!と、わたしのアパートで ふたりで皮を はぎ、ともだちが料理してくれました。さらに ともだち ふたりを さそって、ヘビ鍋を しました。ものすごく おいしかった。たのしかったなあ。


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