おそまつな選択肢(在日か、日本人か)。
「3世なの? それなら もう日本人じゃん」。
ちょっと まってほしい。よくもまあ、あちこちで たくさんの「日本人」が そういうことを おっしゃるけれども。
なんで、在日か、日本人かの二者択一なんだよ。なに、その おそまつな選択肢。
だいたいが、在日って、いつまで そういう表現を つかいつづけるのよ。在日って、一時的な滞在をイメージさせるじゃないか。
「ざいにち(在日)」と いわなくても、「日本に定住した朝鮮人」であるとか、「朝鮮系」であるとか、「朝鮮系日本人」と表現できる。
日系ブラジル人という表現には、ほんとうに よく したしんでいるのに、朝鮮系日本人という表現には接したことがないひとが、ほとんどじゃないだろうか。
「日本人になる」、あるいは「日本国籍をとる」なら 自分のなかの「日本とは異質なもの」は すべて そぎおとすべきだという風潮が あきらかに感じられる状況のなかで、どうして、「そうだね。もう日本人だね」だなんて いえるだろうか。
権力の おそろしいところは、「だれかが だれであるか一方的に規定することができる」という点にある。命名権の ひとりじめだ。
ちょっと わかったような口をきく「日本人さん」が、だれかに「もう日本人だよ」と いったところで、ほかの「日本人さま」は、やっぱり在日認定してしまう。在日と規定されてきた ひとたちは、それを よーーーく しっているのだ。
ここで、意識されやすいのは「日本人さま」の問題だろう。
だが、まってほしい。
「もう日本人だよ」と いえてしまう「日本人さん」の権力性もまた、批判していかなくてはいけない。
おまえが どうこう いえることじゃないだろうが!!!!!